2009年2月22日日曜日

横瀬古墳(大崎町)

前方後円墳の形をそのまま残している横瀬古墳(大崎町)全長142m、古墳丘の周囲には、幅12~23m、深さ1.5mの周溝(しゅうこう・堀)があったことも分かっている。周溝部分からは大量の埴輪が出土しており、この埴輪は、この近くの登り窯で焼かれたことも分かっている。ちなみに埴輪といえば、「はに丸」などのモデルになったいわゆる「埴輪顔」を持つ人間型埴輪を思い浮かべがちであるが、あれは、関東タイプ埴輪であり、九州で使われた埴輪は、ほとんどが壺型埴輪である。

地上から後円部を見上げたところ。 高さ10m
後円部から前方部を見た図。


前方部から後円部を見たところ。前方部と後円部の高さの差は約1mであり、新しいタイプの古墳といえる。完成は420年頃。神領・岡崎18号墓と同時代の墳墓である。九州第5位の規模であり、完成当時のものとしては、西日本1位の大きさである。このことからして、被葬者は、単に大隅の支配者にとどまらず、九州全域に名をとどろかせたほとどの権力者だった可能性もある。



近くの方がこのツアーのことを聞き、草刈りをしてくださったとのこと。ありがたい。周りは田園風景がひろがっており、古墳が完成した当時の風景を残しているという意味でも貴重な古墳である。





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