2008年10月19日日曜日

サツマイズムの根元を探る


                  会場のあるメガネのヨネザワビル

                     島津義秀氏
朝10時から鹿児島市天文館のメガネのヨネザワビル3階にて、コミュニティスクール研究会が開催される。講師は島津義秀氏、時折自顕流の使い手、または薩摩琵琶奏者としてテレビに登場していたので、鹿児島の話が聞けることを期待して参加。数十人の聴講者の前で行われる講演会とばかり思って望んだところ、参加者は講師も含めて7名。少し遅れていったら、聴講者が自己紹介をしていた。


10:00~11:00は、島津氏の講演。内容は、島津氏の生い立ちから、これまでの人生を通して今一番感じていること。氏は大阪生まれの東京育ち。鹿児島は母親の故郷だという。加治木島津家の血を引いており、加治木島津家の後継男子がいなかったことから、大学卒業と同時に鹿児島に移住し、島津興業に入社、その後精矛神社(くわしほこじんじゃ)の宮司となる。現在は、宮司としての仕事の傍ら、青少年育成事業をNPOを立ち上げ活動している。天吹(てんぷく・・・鹿児島の伝統的な笛)、薩摩琵琶、自顕流の達人でもある。講演内容をまとめる。


①鹿児島に興味を持ったきっかけ・・人切り半次郎(桐野利明)を取り上げた小説を読んだことから。   ②自顕流・天吹・薩摩琵琶の本当の後継者を自分で捜し出し、入門。なんと、氏の自顕流の師匠伊 藤氏は、私の高校時代、化学の先生だった方だ。
③夢をかなえるために一番大切なことは、自分の思いを募らせることだ。
④地域を知るために郷土史を読む。そこに、町おこしのヒントがある。(今では食べていないものを食
べていた場合がある。) 
⑤身に私を構えず(西郷語録)

⑥いにしへの道を聞きても唱えても 我が行ひにせずば甲斐なし・・実践の大切さ
11:00~12:00まで参加者全員での意見交換会
教育についての話題になり、私も教師としての立場から、教育の現状、自分の考えを述べる。「今の教育に一番欠けているものは、躾け、つまり、理屈抜きに大切なことをたたき込むシステムである。」他の参加者も私の意見に賛成だった。
感想・・氏の行動力・気概はすばらしい。鹿児島で生まれ育っもの以上に鹿児島知っている。よく「鹿児島で育ったのに鹿児島のことをよく知らない」と自分も思うし、そういう話をよく聞く。しかし、「鹿児島で育ったから鹿児島のことをよく知らない」ということもあるのではないか。鹿児島にずっといる者にとって、鹿児島のものは「日常」である。「あたりまえである」改めて「どうして」などと考えることは少ない。「灯台元暗し」である。その「元」を照らすのは、「他者の目」である。氏は、その他者である。他者といっても、観光できている外国人のように一時的に滞在する訳ではない。「他者の目」を持ちつつ鹿児島で生きている氏のような人物こそ、鹿児島の発展のためには欠かせない存在である。これからも氏の言動に注目していこう。 






     

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