講談を生で聴くのは初めてであった。迫力がある。1本目は旭堂南陽(きょくどうなんよう)さんの、「西南戦争」。なんと彼は8カ国語を話せるという。
2本目は旭堂小二三(こふみ)さんの「篤姫」。篤姫の幼少時代のエピソードを元にした演目。
とりは太平洋さんの「北郷忠相(ほんごうただすけ)」。都城島津氏は、初め「北郷」を名乗っていた。忠相はその8代目で、「都城島津氏中興の祖」と言われている。本演目は、その忠相初陣のエピソードを元にした太平洋さんのオリジナル。今回のイベントを企画した都城市観光協会が、地元作家の小説を太平洋さんに送り、講談に仕上げてもらったとのこと。太平洋さんは、講談師以外に、競馬関係の仕事(番組をもっているらしい)をしている。JRAには、都城出身の日本一の調教師がいて(橋口さん)、その関係もあり、今回の都城でのイベントが実現したとのこと。橋口さんからは、花が贈られていた。
どの講談もおもしろかったのだが、時間の関係で、これから盛り上がってくるという場面で、「後は、またお会いしたときに」と終わってしまったのが残念であった。
講談は非常にマイナーな興業で、専用の演芸場ももてないので、今回のようなイベントを企画してもらわないと、仕事が無いようである。練習場所を確保することの難しさや練習時のエピソードなど、この後の懇親会で聞かせてもらったが、笑えそうで笑えないものだった。講談界には、「つぎり」という言葉があるらしい。「つ」の着く数字「1つ~9つ」を超える数、10以上という意味。つまり、お客さんが10人を
超える状況を驚きを持って表現する言葉とのこと。それだけ、普段はお客が少ないのである。
ちなみに「講談社」という出版社があるが、この会社は、設立当初「講談」の内容を専門に出版していたことから、その名になったという。
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